お茶の効能と効果

カラダに美味しいお茶の秘密

お茶は古代から優れた健康飲料、またはお薬として愛飲されてきました。

解毒剤

茶の発祥地は中国だと言われています。 今日の漢方薬の基礎を築いたといわれる伝説の帝王神農が、野草や樹木を実際に口に入れて薬として役立つかをテストしていたとき、一日に72回もの毒に当たり、その度にお茶の葉を用いて解毒したと言われている。 
(『神農本草経』より)

仙薬
保険薬

また、唐の時代(659年)に書かれた『新修本草』には
薬としてのお茶の記録が残っています。

嗜好品

お茶が嗜好品として飲まれるようになったのは宋の時代(960~1279)以降からです。日本に伝わり、日本の茶祖・栄西禅師が『喫茶養生記』(1214年)で「茶は養生の仙薬なり、延齢の妙術なり」と茶の効能を説いています。日本で一般庶民に広まったのは江戸時代以降です。

お茶の歴史(永松園製茶)

お茶の効用

お茶といえば、カテキンが最近話題ですね。でもお茶の効用はそれだけではありません。
お茶を毎日飲むだけで、びっくりするくらいの効果があるんですよ。

昔、お茶は薬だった

お茶発祥の地中国では、「養生の仙薬」と言われ、解毒剤として用いられたり、不老長寿の妙薬として伝え広められました。そのお茶に含まれるタンニンには「脂肪の酸化を抑えて老化を防ぐビタミンEの何倍もの効果がある」ことが明らかにされています。
(岡山大学奥田拓男先生)

細胞の突然変異原を抑制する

人の細胞に突然変異を起こして、がんを誘発するモトになるものに対し、ポリフェノール(タンニンともよばれる)がその働きを抑える作用をすることが、国立遺伝学研究所の理学博士故賀田恒夫先生ほかの研究で明らかにされました。お茶を良く飲む地域では、ガンの発生が少ないという調査結果も報告されています。また、血の中のコレステロールを低くしたりします。

食中毒も防ぐテキン

夏・秋摘みの比較的大きく固めの葉(三番茶や各茶期との間に刈り取られた茶葉などの下級煎茶)を高温の湯で煎れたお茶に渋み成分のカテキンが多く含まれます。

お茶はノンカロリー飲料

お茶はノンカロリーで、しかもカリウム、カルシウム、ナトリウム、マンガン、銅、亜鉛、ニッケル、モリブデンなど、多くのミネラルを含むアルカリ性飲料です。さらに不安薬に類似した作用もあり、不安や葛藤を収める効力も認められています。

お茶でリラックス

アミノ酸はお茶の旨みや甘みの成分。アミノ酸のうち60%以上がお茶特有のテアニンだ。テアニンにはカフェインの興奮作用を抑えるリラックス効果や脳の働きを保つ効果があると言われています。50~60℃ほどの低い温度の湯で煎れることで旨味甘味成分のアミノ酸が多く出ます。

お茶が虫歯を防ぐ

お茶に含まれるカテキン類(通称タンニン)には抗菌作用があり、虫歯の原因となる歯周菌を殺し、虫歯菌の繁殖を防ぐ働きがあります。お茶のポリフェノールが虫歯の主な原因となる口腔内細菌の増殖を著しく抑制することも知られています。

お茶で成績アップ

お茶に含まれるカフェインは、脳を刺激し、頭の働きを活発にし、学習・記憶効率を高めます。さらにイライラしたときの気分転換や疲労回復の作用も実験などからわかっています。
「受験生や現代社会人には欠かせない飲物」です。ちなみにカフェインには運動時の持久力強化の効力もあります。
ただし、ほうじ茶のように高温で入れるお茶ではカフェインは少なくなります。

ビタミンCもたっぷり

レモンの5倍以上、ほうれん草の3倍近くも含まれています。お茶に含まれるビタミンCは野菜類のそれとは異なり、熱にも壊れずに保存にも強い特性があります。お茶のビタミンCには、水分の減少を防ぎ肌の弾力を保ち、色を黒くするメラニン色素生成の抑制効果があります。更に血管や細胞の強化、疲労回復、コレステロール抑制、精神安定など数え切れない効果があります。
ちなみに煎茶には玉露の約2倍のビタミンCが含まれているそうです。

美肌対策

張りのある素肌や身体を保つには、ビタミンC・E、そして食物繊維をたっぷりとること。
お茶にはこれらの栄養素が多く含まれています。肌の水分の減少を防ぎ肌の色を黒くするメラニン色素生成の抑制効果もある。
ただし、ビタミンEや食物繊維はお茶に溶けないので、茶殻に残ります。
また、老化を抑えるカテキンがいっぱいで、老化を促す脂質に対する抗酸化作用はビタミンEの20倍もあります。しかもノンカロリー。お茶を丸ごと飲んで(食べて)、若々しい素肌を健康に。

口臭予防

お茶の抗菌作用により口の中で細菌がはびこるのを阻止してくれます。

緑茶カテキンについて

緑茶に含まれる緑茶カテキン(エピガロカテキンガレート)で体を守ろう

飲むだけでなく、お茶でうがいをすれば殺菌作用でインフルエンザ予防に。

茶殻を冷凍して溜めておいたり乾燥させたりしておけば利用幅大♪

臭い消しにもなるので、布の袋にいれて冷蔵庫などにおいて置けば嫌な臭いも消臭!!

100均などで売られているティーパック袋や網の袋などに入れて、湯船に浸し緑茶風呂!美肌効果はもちろん水虫や汗疹など皮膚のトラブル改善作用も。

緑茶カテキンについて

お茶の美味しい飲み方と保存法

お茶の味わいは、茶葉の量やお湯の温度などで微妙に変わります。 
お茶の性質をよく見極めて、美味しさを最大限に引き出しましょう。

やかんで沸騰

やかんで沸騰

茶カルキを抜くために沸騰させます。

やかんからポット、そして急須へ

やかんからポット→ポットから急須へ

急須から湯呑へ

上級煎茶は軽く揺らして湯気が上がる50度~65度くらい。 一人あたり90ml。 並級なら、やや高めの70度。 基本的には皆さんがいつも飲む量より少し多めにお茶の葉をいれるか、お湯の量を少なくしてみてください。 水中の塩素はビタミンCを破壊するので、低い温度でお茶を入れる時もいったん沸騰したお湯を冷まして使うようにしましょう。 我が家では、沸騰したお湯をポットに入れ、20分ほどポットの蓋を開けたままにしておきます。 すると、お茶を入れる際に湯冷ましする手間が省けますよ。

茶葉を多めに入れる

急須に茶葉を大目に

1人分で3~5gが基準。 3人分にすると大さじ2杯くらい。 高級なお茶だからといって茶葉をケチると美味しさも半減。

最後の一滴まで注ぎ分ける

湯を急須に戻し、最後の一滴まで注ぎ分ける

急須に茶葉を入れてお湯を注いだら、上級煎茶は2分程、並級煎茶は1分。おしゃべりなんかしながらちょっと待ち、お茶がよくでたら茶椀にお湯を注ぎます。 どちらも湯飲みに注いで絞りきる事!最後の一滴まで注ぎ切れば渋みがあまり出ずに2煎、3煎まで香味が残ります。


「おいしい」と感じる味のバランスは人それぞれ。お薦めの抽出温度はあれど、どれが正解と言うことはありません。 色んな温度、茶葉の量で自分好みの味を見つけて楽しまれてください。

ここがポイント

井戸水か、一度沸騰させたあと冷ましたお湯を使えば冷煎茶の出来上がり。 水出し煎茶はカフェイン量が少なく、アミノ酸が溶けて上品な甘さに。(冷煎茶の場合は1人分15gの多目の茶葉で。)(※お湯で出し、冷ました煎茶は色が変わり苦味が出ます!) 氷を入れたグラスに注ぎいれて、色と香りと冷たさが楽しめる前茶オンザロックの出来上がり。

ここがポイント

お湯も大事です。 お湯は必ず一度沸騰させて下さい。 
水は井戸水が最適ですが、カルキ臭の強い水道水は、半日ほど汲み置きした水を5分以上沸騰させれば臭気がとれます。 一度沸騰させて人数分の茶椀に注いでおきましょう。そうすればお湯の量がきちんと量れますし、なによりお湯を冷ますことができます。 お湯の温度が高すぎるほど渋みや苦味の成分が出てしまいます。

お茶の保存方法

大量の場合は小分けに

大量の場合は小分けに!

大量のお茶は小分けにしてなるべく早く使うようにしましょう。目安としては100g~200gづつに分けるのがよいようです。

湿気は大敵

湿気は大敵!

冷蔵庫に保存すれば品質劣化の速度は遅くなります。ですが湿気や他の食品の移り香が心配なので、茶缶のふたの隙間をビニールテープで巻き、それをビニール袋で密閉するなどの処置をおすすめします。

涼しい場所で保管

涼しい所に保管すること!

お茶の品質劣化は、温度、湿度、酸素、光が関係します。コンロの周りや湿気のある場所は避け、気密性の高い容器に入れて、新鮮なうちに飲み終わるように心がけましょう。