お茶はみんな兄弟

茶の葉について

緑茶・烏龍茶・紅茶など、茶にはさまざまな種類がありますが加工の方法が異なるだけで、同じ「茶」という植物から作られています。

お茶の葉について

お茶の種類

煎茶・深蒸し煎茶・番茶

煎茶

煎 茶

茶葉の緑を保つため、茶を摘んですぐに茶葉を蒸気で蒸し、熱風の中で加熱乾燥しながら揉み、形を整える。 日本で最もよく飲まれている。

深蒸し煎茶

深蒸し煎茶

製法は煎茶と同じだが、茶葉の蒸す時間を、煎茶よりも2~4倍多くして(60~180秒)製造した茶。一般に粉が多く香気は弱くなるが、味は濃厚となり渋味が少ない。

番茶

番 茶

煎茶のように若葉ではなく、夏・秋以降に収穫した。比較的大きく硬めの葉(三番茶や四番茶、次期の栽培に向けて枝を整形した時の茶葉などの下級煎茶)を主な原料とした茶で、製法は煎茶と同じ。

ほうじ茶・玉露・かぶせ茶

ほうじ茶

ほうじ茶

お茶の葉を強火で炒ったのが「ほうじ茶」。下級の煎茶や番茶などを強火で炒り、香ばしい香りを出したもの。食後の茶に好まれる。

玉露

玉 露

新芽の伸びる時期に、よしず棚などで茶園を覆い、ほぼ完全に日光を遮った茶園から摘採し煎茶と同様に製造した茶。うまみが増し苦みも少ない。

かぶせ茶

被せ茶

玉露と同じ製法ですが、玉露のような「よしず棚」で日光を遮るのではなく。バロンという日光を遮るカバーを掛けることで遮光します。玉露に比べて被覆期間が短いものを、被せ茶といい、煎茶と玉露の要素を合わせ持ち、味に奥行きがあります。水色が美しい高級煎茶は被せ茶が多いです。

てん茶・抹茶・粉茶

てん茶

てん茶

玉露と同様に栽培し、蒸した葉を揉まないで乾燥して茶うすで挽いたお茶。抹茶の原料となる。

抹茶

抹 茶

てん茶を石臼で粉にしたもの。

粉茶

粉 茶

精製工程中に粉になったお茶。

茎茶・かりがね・蒸し製玉緑茶

茎茶

茎 茶

精製工程中に取り除かれた茎などでつくられたお茶。独特の風味でソフトな味が好まれている。

かりがね

かりがね

玉露や上級煎茶の若茎は、 「雁が音(かりがね)」と呼ばれてる。

蒸し性玉緑茶

蒸し製玉緑茶

煎茶の精揉工程を省いて乾燥し、曲玉状にしたお茶。 大正末期に輸出用として開発され、当時はグリ茶と呼ばれていた。

玄米茶・抹茶入り玄米茶・芽茶

玄米茶

玄米茶

緑茶に炒った玄米を混ぜたお茶。玄米の独特の香りがあり、若い人に好まれている。

抹茶入り玄米茶

抹茶入り玄米茶

玄米茶に抹茶をブレンドして仕上げたものです。抹茶を入れることで水食が鮮やかになり、まろやかさも生まれます。

芽茶

芽 茶

荒茶の再生工程で、ふるい分けされた芽先の部分。丸みを帯びた外観で重量感があるのが特徴。 昔は濃く出るお茶として持てはやされたが、最近は深蒸し茶の出現であまり出回らなくなった。

《参考》日本茶インストラクター協会

深蒸し茶とは

深蒸し茶の美味しさについて

飲むとわかる美味しさのワケ

お茶の製造過程でも説明しておりますが、お茶を作る過程の第一段階に、茶葉を蒸す工程があります。 「お茶の味は蒸しで決まる」と言われるほど「蒸し」は大切な工程ですが、この蒸し時間の長短によって、「普通蒸し茶」、「深蒸し茶」と言った呼び方をされます。一般的に、蒸しの浅いお茶は、形が綺麗で、濃緑色で粉が少なく、「針の様な」と形容されます。また、お茶をいれると、黄色みを帯びた透明色で、お湯の温度や抽出時間で味が大きく変わってしまうデリケートな面があります。
一方、深蒸し茶は、形が短く、潰れていて、やや黄色みを帯びた濃緑色で、粉が多く見た目は良いとはいえません。普通蒸し茶を見慣れた方は、粉っぽく下級茶のような印象を持たれるようです。
しかし、いったん急須でいれれば、深く濃い緑色、青臭みの少ない、まろやかな香り、強い甘みとコク。しかも、いれ方が簡単で、誰でも美味しく淹れることが出来るのです。
「見た目の良さより、飲んで美味しいお茶」 これが深蒸し茶の最大の特徴といえるでしょう。

蒸し時間がポイント

普通、煎茶の蒸し時間が20秒~1分位なのに対し、深蒸し茶は1分~3分以上の時間をかけ、じっくりと蒸します。実に2~4倍の蒸し時間です。
長い蒸し時間によって茶葉からの滲出成分が通常の煎茶より多くなり、濃くまろやかな味わいとなります。茶葉は黄緑色になり、含有水分も増え、非常に柔らかくなってしまいます。
その後に、5段階の工程をかけて、揉み、乾燥していきますが、 その間に細胞はより破壊され、お湯に溶け出しやすくなります。
特に、茶葉の先端や、端の柔らかく味の濃い部分がちぎれて細かくなってしまいます。これが粉のように見えるのですが、この細かい茶葉こそが、旨味とコクの元であり、深蒸し茶の特徴なのです。ただ、粉が多いため、急須の網目から茶葉が出てしまったり、お茶が詰まりやすくなります。深蒸し茶対応の急須を使っていただければ上手く出せます。

蒸し時間がポイント 永松製茶